ブラッシングで美髪になる?正しい方法と注意点
「髪をとかす」という日常的な行為、ブラッシング。
「ブラッシングをすると髪にツヤが出る」「血行が良くなる」といった良いイメージがある一方で、「やりすぎると髪が傷むのでは?」と心配する声も聞かれます。
美しい髪を保つために、ブラッシングはどのように行うのが正解なのでしょうか?
このコラムでは、ブラッシングの目的と効果、そして髪や頭皮にダメージを与えずに効果を高めるための正しい方法と注意点について詳しく解説します。
ブラッシングの目的と期待できる効果
正しいブラッシングには、以下のような様々なメリットがあります。
- 髪のもつれを解く:絡まった髪を優しく解きほぐし、切れ毛や枝毛を防ぎます。
- 汚れやホコリの除去:髪の表面や頭皮に付着したホコリ、フケ、抜け毛などを取り除き、シャンプー時の泡立ちを良くします。
- 髪にツヤを与える:ブラッシングによって、根元から分泌された皮脂が髪全体に行き渡り、自然なツヤを与え、乾燥を防ぎます。また、キューティクルの向きを整える効果もあります。
- 頭皮への適度な刺激:ブラシの先が頭皮に優しく当たることで、心地よい刺激となり、血行を促進する効果が期待できます。
- スタイリングの補助:髪の流れを整え、まとめやすくします。
このように、適切なブラッシングは、髪と頭皮の健康維持に欠かせないケアと言えます。
間違ったブラッシングはダメージの原因に
しかし、やり方を間違えると、ブラッシングはかえって髪や頭皮を傷つける原因となってしまいます。
- 過度な摩擦:力を入れてゴシゴシとかしたり、静電気を起こしやすいブラシを使ったりすると、キューティクルが剥がれたり傷ついたりして、髪のダメージにつながります。
- 無理な力:髪が絡まっている状態で無理にブラシを通そうとすると、髪が切れたり抜けたりしてしまいます。
- 頭皮への強すぎる刺激:ブラシの先で頭皮を強くこすったり、叩いたりすると、頭皮を傷つけ、炎症の原因となることがあります。
- 汚れたブラシの使用:皮脂やホコリが付着した汚れたブラシを使い続けると、雑菌が繁殖し、頭皮トラブルの原因になります。
髪と頭皮に優しい正しいブラッシング方法
ダメージを防ぎ、ブラッシングの効果を最大限に引き出すためには、以下の手順とポイントを守りましょう。
- タイミング:基本的には乾いた髪に行います。シャンプー前に行うと汚れが落ちやすくなります。濡れた髪はデリケートなので、ブラッシングする場合は目の粗いコームや手ぐしで優しく行いましょう。
- 毛先から優しく:まず、ブラシや手ぐしで毛先の絡まりを丁寧に解きほぐします。毛先が絡んだまま根元から一気にとかそうとすると、髪が引っ張られて切れたり抜けたりする原因になります。
- 中間→根元の順に:毛先の絡まりが取れたら、髪の中間部分、最後に根元から毛先に向かって、優しくとかしていきます。
- 力を入れすぎない:ブラシを軽く持ち、力を入れずにスムーズに動かします。
- 頭皮へのマッサージ効果も意識:髪をとかし終えたら、ブラシの種類によっては(クッションブラシなど)、頭皮を優しくタッピングしたり、ゆっくりとブラシを動かしたりして、心地よい刺激を与えるのも良いでしょう。ただし、やりすぎは禁物です。
ブラシ選びも重要
ブラシの種類によって、目的や効果、髪への負担が異なります。自分の髪質や目的に合ったブラシを選びましょう。
- クッションブラシ:ブラシの面にクッション性があり、頭皮への当たりが柔らかい。頭皮マッサージ効果も期待でき、オールマイティに使える。
- パドルブラシ:ブラシ面が広く、クッション性が高い。髪のもつれを解いたり、頭皮マッサージに適している。
- デンマンブラシ:髪をしっかりと捉え、ブローやスタイリングに適している。
- スケルトンブラシ:目が粗く、濡れた髪を優しくとかしたり、ドライヤーの風を通しやすくしたりするのに便利。
- 獣毛ブラシ(豚毛、猪毛):髪にツヤを与え、静電気を抑える効果が高い。ただし、水濡れに弱いものが多い。
- 木製・竹製ブラシ:静電気が起きにくく、頭皮への刺激がマイルド。
素材(プラスチック、木、獣毛など)によって静電気の起きやすさも異なります。乾燥しやすい季節は、静電気防止加工がされたものや、天然素材のブラシを選ぶと良いでしょう。また、ブラシはこまめに掃除し、清潔に保つことが大切です。
まとめ:優しく丁寧なブラッシングを習慣に
ブラッシングは、単に髪のもつれを解くだけでなく、髪にツヤを与え、頭皮環境を整えるための重要なヘアケアです。
しかし、間違った方法で行うと、髪や頭皮を傷つける原因にもなりかねません。
毛先から優しく、力を入れずに、自分の髪質に合ったブラシで丁寧に行うことを心がけましょう。
正しいブラッシングを毎日の習慣に取り入れ、健やかで美しい髪を育みましょう。