AGAクリニック比較ナビ

白髪は抜くと増える?白髪と薄毛にまつわる噂の真相

鏡を見て、キラリと光る白髪を見つけると、つい気になって抜いてしまう…そんな経験はありませんか?
その際、「白髪は抜くと増える」という噂を思い出して、躊躇してしまうこともあるかもしれません。
また、「白髪の人はハゲない」「白髪染めは薄毛の原因になる」など、白髪と薄毛にまつわる様々な噂も耳にします。
これらの噂は、一体どこまで本当なのでしょうか?
このコラムでは、白髪に関するよくある疑問や俗説について、その真相を解説します。

噂1:「白髪は抜くと増える」は本当?

結論から言うと、これは「間違い」です。
髪の毛の色は、毛根にある「メラノサイト」という色素細胞が作り出すメラニン色素によって決まります。
白髪は、何らかの原因でこのメラノサイトの働きが低下したり、消失したりすることで、メラニン色素が作られなくなり、色がつかないまま生えてきた髪の毛です。
1本の白髪を抜いても、その毛穴のメラノサイトの機能が回復するわけではありませんし、周囲の毛穴のメラノサイトに影響を与えて白髪を増やすこともありません。
したがって、抜いたことが原因で白髪が増えるということは科学的に考えられません。
「抜いたら増えた」と感じるのは、抜いた1本の周りにも、時を同じくして白髪になる準備段階の毛穴が複数存在していたり、加齢などによって白髪が増えるタイミングが重なったりしたためと考えられます。

白髪を抜くことのデメリット

「抜いても増えないなら安心」と思うかもしれませんが、白髪を抜くことには別のデメリットがあります。
無理に髪の毛を引き抜くと、毛根や周辺の頭皮にダメージを与えてしまう可能性があります。
毛穴が傷ついて炎症を起こしたり、毛周期が乱れたりすると、次に生えてくる髪の毛が健康に育たなくなったり、最悪の場合、その毛穴から髪の毛が生えてこなくなったりする(=薄毛につながる)リスクもゼロではありません。
気になる白髪は、抜くのではなく、根元近くでハサミでカットするのがおすすめです。

噂2:「白髪の人はハゲない(薄毛になりにくい)」は本当?

これもよく聞く噂ですが、「白髪の人は絶対にハゲない」というのは「間違い」です。
白髪のメカニズム(メラノサイトの機能低下)と、AGA(男性型脱毛症)に代表される薄毛のメカニズム(男性ホルモンや遺伝によるヘアサイクルの乱れ)は、基本的に別物です。
そのため、白髪が多い人でもAGAを発症して薄毛になる可能性はありますし、逆に髪が黒々していても薄毛が進行する人もいます。
ただ、白髪は黒髪よりも光を反射しやすく、視覚的にボリュームがあるように見えたり、地肌とのコントラストが弱まったりするため、「薄毛が目立ちにくい」ということはあるかもしれません。これが「白髪の人はハゲない」という印象につながっている可能性があります。

噂3:「白髪染めは薄毛の原因になる」は本当?

白髪染め(ヘアカラー)の薬剤が、頭皮や髪に負担をかける可能性があることは事実です。
特に、染料に含まれるアルカリ剤や酸化剤は、頭皮への刺激となり、かぶれや炎症を引き起こすことがあります。
また、髪のキューティクルを開いて染料を浸透させるため、髪のタンパク質が流出し、ダメージヘア(パサつき、切れ毛)の原因にもなります。
頭皮の炎症が慢性化したり、髪のダメージが蓄積したりすれば、抜け毛が増える可能性はあります。
しかし、「白髪染め自体がAGAのような薄毛を直接引き起こす」とまでは言えません。
対策としては、アレルギーがある方はパッチテストを行う、頭皮に優しいタイプのカラー剤(ヘアマニキュアやカラートリートメントなど)を選ぶ、美容院で頭皮を保護してもらいながら染める、染める頻度を空ける、染めた後はしっかり保湿ケアをする、といった工夫が考えられます。

まとめ:噂に惑わされず、正しいケアを

白髪に関する噂には、科学的根拠のないものも多く含まれています。
「白髪は抜いても増えない」が、抜く行為は頭皮にダメージを与える可能性があります。
「白髪の人でも薄毛になる」可能性はありますし、「白髪染め」も使い方によっては頭皮トラブルの原因になりますが、直接的な薄毛の原因とまでは言えません。
噂に一喜一憂せず、白髪も薄毛も、それぞれのメカニズムを理解し、髪と頭皮に優しい適切なケアを心がけることが大切です。